切花チューリップを中心に年間を通じて計画的かつ高品質な花づくりを行う、富山県の株式会社センティアさんを訪ねてきました。
(株)センティアでは、生産から出荷までを一貫して管理し花持ちの良さと安定供給を実現しています。
年間の主な生産スケジュール
1~3月 チューリップ切花の出荷最盛期
4~5月 チューリップ球根の生産、米、芍薬の栽培
6月 球根の掘り取り作業
7~8月 お盆用の小菊・路地栽培のダリア
10月 球根植え込み・切花用球根の植え込み
11月 ニュージーランド産チューリップ球根の植え込み
12月 北半球(オランダ産・自家生産)球根の植え込み
ニュージーランド産は1月で終了し、その後はオランダ産および自家生産球根に切り替えて出荷を行います。こうした計画的な生産により、季節ごとに新鮮なお花をお届けしています。
栽培方法の特長 ― ピートモス栽培へのこだわり
(株)センティアでは、ピートモスを用いたポット栽培を採用しています。
(株)センティア代表 伊藤社長は、オランダで2〜3年経験を積み、水耕栽培は効率性やコスト削減に優れる一方、花持ちや質には栽培環境と生産者の技術が大きく左右されることを学びました。
オランダでは現在水耕栽培が主流ですが、センティアではピートモス栽培にこだわり、花持ちの良さと品質を追求しています。ピートモスは養分をしっかり保持し、葉や花の色を濃く、美しく仕上げます。
使用するピートモスは、エストニア産をオランダで加工したものを取り寄せています。

温度・湿度・光を徹底管理した環境制御
チューリップ栽培で最も重要なのは、温度・湿度・光のバランスです。
- 球根は2℃の冷蔵庫で保管
- 植え込み後は7℃で発根管理
- 発根後、マイナス1℃で凍結し成長を止めることで、開花時期をコントロール
- 温室に段階的に入れることで、一定量を安定して開花させます
温室内は、夜間湿度を約75%に保つことを重視。
湿度が高すぎると水分・養分の移動が滞り、花の色や葉の厚みが損なわれます。
一般的に遮光を行う生産者も多い中、(株)センティアでは日光を最大限に活かし光合成を重視。
その分、水やりは晴天時で1日3回、曇天時でも2回行います。

2℃で温度管理している冷蔵庫

パレットごとに品種を管理
効率的な作業体制と品質管理
- 1日 3,000~4,000束を加工
- 1箱に5本1束×10束(複数品種を組み合わせ)
- 収穫後はベルトコンベアで球根を外し、レントゲン検査で花の大きさを判別
- 常時出荷可能な体制を維持


また、移動式ベンチを導入することで作業効率を大幅に改善。
従来必要だった不要な移動時間を削減し、品質と作業性の両立を実現しています。


出荷と花持ちへの取り組み
- 収穫後、一晩水揚げ
- 自動スリーブ包装
- 月曜出荷 → 水曜には店頭に陳列
出荷から販売までの時間が短いため、花持ちが非常に良いのが特長です。
チューリップ専用のクリザール(延命剤)処理により、
・葉の黄変防止
・首の伸び抑制
を行っています。
(株)センティアのたっぷりのこだわりと徹底した品質管理のもと育てられたチューリップ、ぜひ一度お手元にとって楽しんでみてくださいね。
